専門研修を続けるかどうかで迷っている、あるいはすでに専門医資格のないまま数年働いている——そんな医師は珍しくありません。「取らないと転職で不利になるのでは」という不安と、「今さら研修に戻るコストに見合うのか」という迷いの間で、判断を先延ばしにしている医師も多いはずです。厚生労働省の統計では、医療施設で働く医師の4割強が広告可能な専門医資格を1つも持っていません。この記事では、一次データとアンケート調査をもとに、専門医を取らないことで実際に何が起き、何が起きないのかを整理します。

結論: 専門医を持たない医師は全体の4割に迫り、増加傾向にある

厚生労働省「令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」によると、2024年12月31日現在で医療施設に従事する医師331,092人のうち、広告可能な専門医資格を1つも持たない医師は135,761人、割合にして41.0%です(男性40.2%、女性43.5%)。2年前の令和4(2022)年調査では327,444人中122,707人、37.5%でした。2年間で3.5ポイント、人数にして13,054人増えています。

「資格なし」の医師の平均年齢は47.8歳で、医師全体の平均年齢50.6歳とほぼ変わりません。臨床研修医(18,257人、5.5%)のような若手だけが押し下げているわけではありません。40〜50代で専門医資格を持たないまま働き続ける医師が相応の数いることを示しています。専門医を取らない・維持しない選択は、少数派の特殊なキャリアではなく、統計上は一定のボリュームを持つ選択肢だと捉えたほうが実態に近いといえます。

新専門医制度とは何か、なぜ「取らない」選択が生まれるのか

現在の専門医制度は、一般社団法人日本専門医機構が2018年度から運用している「新専門医制度」です。同機構の「専門医制度整備指針(第三版)」(2020年2月)によれば、制度の基本像は、学会単位ではなく第三者機関として認定基準を統一・標準化すること、内科・外科・小児科など19の基本領域の専門医を取得した後にサブスペシャルティ領域の専門医を目指す二段階制であること、19番目の基本領域として総合診療専門医を新設したことの3点に集約されます。

同指針の序文によれば、以前は各学会が独自に専門医・認定医制度を運用しており、100以上の学会専門医が乱立していました。名称や診療内容が国民にとって分かりにくい状態も、あわせて課題視されていました。この問題を受けて厚生労働省は平成23(2011)年に「専門医の在り方に関する検討会」を設置し、平成25(2013)年に報告書をまとめました。その内容に沿って、専門医機構が平成26(2014)年5月に発足しています。第三者機関による一元管理への移行は、制度の質を均質化する狙いがありました。一方で、研修プログラムの基幹施設・連携施設の枠組みは、以前より明確になっています。その結果、異動やキャリアチェンジのタイミングを合わせにくくなったと感じる医師も一定数います。

同指針は、初期臨床研修を修了した医師の95%以上が専門研修(専攻医)に進む、とも述べています。つまりほとんどの医師は一度は専門医取得のレールに乗ります。それでも最終的に4割強が資格なしのまま医療施設で働いているという事実は、専攻医研修の途中で異動・出産育児・転科・医局からの離脱といった事情が重なることを示しています。その結果、研修を完走しない、あるいは資格更新を止める医師が一定数いるということです。制度が第三者機関による一元管理に変わったことで、研修プログラムの拘束力や基幹施設の異動要件は以前より明確になりました。その結果、「柔軟に働きながら専門医を取る」ことへのハードルを感じる医師が増えた、という見方も業界内にはあります。

なぜ「取らない」を選ぶのか、医師2,090人の本音

株式会社メディウェルが運営する医師転職研究所は、2025年4月20〜29日に医師2,090人へのアンケートを実施しました。それによると、専門医を取らない・維持しない理由は「機会やタイミングが合わなかったため」が59.4%で最多でした。次いで「必要性・メリットを感じないため」54.8%、「資格の取得や維持の労力・コストが大きいため」47.5%と続きます(複数回答)。積極的に「不要だと判断した」わけではないケースが目立ちます。専攻医研修のタイミングで、異動や家庭の事情が重なった、というのが実態に近いでしょう。更新のための単位取得や学会参加の負担が見合わないと感じた、という受動的な理由も上位を占めています。

同じ調査で、専門医資格がないことのデメリットを尋ねた結果は次の通りです。

  • 特にデメリットは感じない: 54.4%
  • 転職・就職において選択肢が限られる: 27.2%
  • 給与や待遇でのデメリット: 20.7%
  • 他の医師からの評判や信頼を得にくい: 16.1%
  • 自身のスキル・知識の維持・向上が難しい: 11.5%
  • 患者からの信頼を得にくい: 10.1%

過半数が「デメリットを感じない」と答える一方で、4人に1人以上が転職の選択肢の狭さを、5人に1人が給与面の不利を挙げています。同記事では「専門医を持っていても給料が上がらない」という声も紹介されています。専門医の有無が待遇に直結する施設と、ほぼ影響しない施設の両方が存在すると読むのが妥当です。専門医の有無が影響する場面とほとんど影響しない場面が、はっきり二極化しているデータといえます。

図1: 専門医資格を持たない医師の割合は2022年から2024年で3.5ポイント増加した

実際に困る場面、困らない場面

専門医の有無がどこで効いてくるかは、勤務形態と診療科によって大きく異なります。業界メディア「勤務医のマーチ」の解説記事によれば、専門医資格がない場合、書類選考で条件に合わず落とされることがあります。都市部や人気の高いポストでは、面接の機会自体が得にくいとも指摘されています。専門医取得者の割合が高い診療科では、相対的にマイナス評価になりやすい場面もあるとされています。一方で、在宅医療・美容医療・産業医・非常勤医師としての勤務では、専門医資格の有無が採否にほとんど影響しません。総合診療的な内科業務などでも、同様の傾向があると指摘されています。

この二極化は、厚労省統計の施設別データとも整合します。2024年調査で「資格なし」の割合は、病院勤務医で42.0%、診療所勤務医で39.1%とそれほど大きな差はありません。つまり「病院か診療所か」より、「専門医の配置が採用条件や診療報酬の要件になっている診療科・ポストかどうか」のほうが重要です。この点が、実際の影響を左右します。同じ統計で診療科別の取得者数を見ると、「総合内科専門医」26,475人(8.0%)が最も多く、次いで「内科専門医」21,958人(6.6%)、「外科専門医」20,728人(6.3%)が続きます。一方、19番目の基本領域として新設された「総合診療専門医」はわずか1,046人(0.3%)にとどまります。平均年齢も47.1歳と、全専門医の中で最も若い層です。制度としてまだ発展途上の領域では、専門医の有無よりも実地の経験や紹介実績のほうが評価されやすい傾向があります。外科系や取得率の高い診療科ほど、資格の有無が採用や評価の場面で問われやすいと考えておくべきです。

図2: 専門医がないことのデメリットと感じる内容の内訳(医師2,090人調査)

取得率・平均年齢は診療科によって大きく異なる

同じ「専門医」でも、領域によって取得の広がり方も、取得者の年齢構成もかなり違います。2024年のMHLW統計で平均年齢が最も高いのは「漢方専門医」62.8歳、次いで「心療内科専門医」60.2歳、「臨床検査専門医」58.9歳です。歴史の長い領域ほど、時間をかけて取得したベテラン層の比率が高くなる傾向があります。反対に平均年齢が最も低いのは、19番目の基本領域として新設された「総合診療専門医」の47.1歳です。次いで「救急科専門医」47.9歳、「内科専門医」48.6歳が続きます。新専門医制度のもとで整備が進んだ領域や、比較的短い研修年限で取得できる領域は、若手のうちから資格を持つ医師が多いということです。

この年齢構成の違いは、転職市場での見え方にも影響します。取得者の平均年齢が高い領域で専門医資格を持たずにいると、同年代の医師との比較で相対的に目立ちやすくなります。逆に、比較的新しい・平均年齢が若い領域であれば、専門医の有無よりも実務経験の年数が評価されやすくなります。自分の診療科が「取得が当たり前になっている領域」なのか「制度的にまだ発展途上の領域」なのかを確認しておくと役立ちます。厚労省統計の該当箇所を見れば、転職やキャリア相談の場での説明もしやすくなります。

待遇にどれくらい差が出るのか

エムスリーキャリアが2020年11月14〜23日にm3.com会員医師1,024人を対象に実施した調査では、57.6%が「専門医資格は知識・スキルの判断材料として参考になる」と回答し、46.9%が「基本領域に加えサブスペシャルティ領域の専門医も取得したほうがよい」と考えている一方、18.9%は「専門医資格が必要かどうか疑問に感じる時がある」と答えています。専門医を、周囲の医師やスタッフが医師の力量を推し量る材料の一つとして参照している実態がうかがえます。

給与面については、前述の医師転職研究所調査で20.7%が「給与や待遇でのデメリット」を挙げています。具体的な差額の一次データは公表されていません。ただし「勤務医のマーチ」では、現職での待遇差として月1万円〜数万円程度という水準が紹介されています。この幅は施設の給与規程や診療科によって変わります。額そのものより「差が出る施設と出ない施設がある」という前提で、転職時に条件を個別に確認したほうが実務的です。

待遇差が出やすいのは、次の3パターンです。①資格手当を明示的に給与テーブルに組み込んでいる施設、②専門外来・専門病棟の担当医として配置され手当がつく場合、③管理職・診療科長のポストで推薦条件になっている場合、です。逆に、当直・オンコール対応や外来コマ数など、専門医の有無と関係のない稼働量で給与が決まる施設もあります。そうした施設では、資格の有無による差はほとんど生じません。求人票の基本給だけでなく、資格手当・役職手当の欄まで確認すると、実際の差がどの程度かが見えやすくなります。

図3: 専門医の有無が採否に影響しやすい場面・影響しにくい場面の判断チャート

専攻医・医局を離れても専門医は目指せるか

医局を離れることが、専門医取得そのものを完全に閉ざすわけではありません。専門医機構の研修制度には、専門研修プログラム制と研修カリキュラム制の2種類があります。後者は出産・育児・留学などの事情で研修を中断・延長しやすい設計になっています。「勤務医のマーチ」の整理では、いくつかの選択肢が紹介されています。6ヶ月以内の休職であれば、研修期間の延長なしに受験資格を維持できます。プログラムの変更やカリキュラム制への切り替えで、それまでの経験を引き継げる場合もあります。一旦専門研修を離れても、後から別のプログラムで再挑戦できる道も残されています。「今の医局を辞めたら専門医は一生取れない」という思い込みだけで残留を選ぶ前に、確認しておきたいことがあります。自分の領域の学会・専門医機構の規定を、個別に確認する価値はあります。

図4: 専攻医から専門医取得までの標準的な流れと、中断・再挑戦の選択肢

転科によって新たな専門医取得を目指す道もあります。すでに別の基本領域で研修を積んだ経験があっても、基本的には転科先の基本領域から研修をやり直す必要があります。ただし隣接領域であれば、一部の症例経験や手技の実績が評価対象として認められる場合があります。この扱いは学会・領域ごとに個別基準が定められています。転科を検討する段階で、転科先の学会事務局・専門医機構の担当窓口に直接問い合わせておくと、研修年数の見積もりを誤らずに済みます。

開業医としての「専門医なし」という選択

専門医資格がなくても、クリニック開業自体は法律上問題ありません。日本の医療制度は自由開業医制を採っており、医師法・医療法のいずれにも開業に専門医資格を必要とする規定はありません。個人医師による無床診療所であれば、開業後10日以内に所轄自治体へ届け出れば足ります(開業支援メディア「医療機関開業ノウハウ」の解説による)。専門医取得までには、初期研修・専攻医研修を合わせておおむね10年前後を要するとされています。専門医を経由しない開業は、その分だけ独立の時期を早められるという実務上の利点があります。診療スタイルを柔軟に選べる、資格更新のための単位取得や学会参加のコストがかからない、という点もメリットとして挙げられています。

一方で、同解説は実務上の留意点として、次の3点を挙げています。一部の高度な医療行為・保険診療項目には、専門医の配置要件があることです。また、患者は専門医の肩書きを信頼の目安にする傾向があり、マーケティング上のハンデになり得ることです。さらに、院長が専門医でない場合、採用面で優秀なスタッフを集めにくい可能性もあります。開業を選択肢に入れる場合は、専門医の看板が集患力にどれだけ影響するかを考えておく必要があります。開業予定エリアの競合状況から個別に見積もっておくと、判断がぶれにくくなります。

専門医の看板に頼らない開業を考える場合、代わりに何を信頼の根拠として打ち出すかが集患の鍵になります。専門医資格以外にも、差別化の切り口は複数あります。前職の勤務先・症例数の実績、地域医療への関与年数、特定の処置・検査に対応できる設備投資などが代表例です。こうした要素で差別化している診療所は少なくありません。開業準備の段階で、専門医資格の有無にかかわらず伝えられる自分の強みを言語化しておきましょう。そうすれば、広告表現や内覧会の説明で迷いにくくなります。

診療科・キャリアパス別の「取らない」相性

「専門医を取らない」選択と相性がよいキャリアパスは、いくつかのパターンに整理できます。美容医療への転科は、専門医の有無が採否に直結しにくい領域です。保険診療の専門医要件から離れるためです(関連: 美容医療への転科、後悔の分かれ目は専門医要件と年収差)。基礎研究に軸足を置く研究医のキャリアも、同様の傾向があります。臨床の専門医取得より、業績や研究実績が評価の軸になりやすい領域だからです(関連: 研究医のキャリア、臨床医との分岐点はどこにあるか)。逆に、40代以降にセカンドキャリアとして臨床の軸を変える場合は注意が必要です。転職先の条件によって、専門医の有無が響く場面が出てきます(関連: 40代医師のセカンドキャリア、決め方は3つの軸で整理する)。

専門医資格がない状態で転職を考える場合、求人票の「専門医資格必須」「資格不問」の表記だけで判断しないほうがよいでしょう。実際に応募可能なポストの幅を、エージェント経由で確認したほうが精度が上がります。エージェントによって扱う求人の傾向や、資格不問求人の紹介実績にはばらつきがあります。1社だけに相談して選択肢を狭めるのは避けたいところです(関連: 医師の転職エージェント複数登録、何社が適正か)。

また、非常勤・スポット勤務を組み合わせて働く場合も、専門医の有無が問われる場面は限定的です。健診・当直バイト・オンライン診療などの単発業務では、資格よりも稼働可能な時間帯や対応可能な業務範囲が優先されがちです。専門医取得にこだわらず、非常勤中心のキャリアを組み立てる医師も一定数存在します。ただし常勤採用に切り替えるタイミングでは、あらためて資格の有無が選考条件として効いてくる場合があります。非常勤中心の働き方を続けるか、いずれ常勤に戻るかによって、専門医取得の優先度は変わってきます。

後悔しないための判断チェックリスト

専門医を取らない、あるいは取得を中断する決断をする前に、次の点を確認しておくと後から後悔しにくくなります。「なんとなく続けるのが面倒になった」という理由だけで決めてしまうケースがあります。その場合、5年後に転職市場で想定外の制約に当たって後悔することになりかねません。逆に「取らないと詰む」という漠然とした不安だけで、無理に研修を続けるのも一つのリスクです。家庭やキャリアの他の選択肢を狭める可能性があるためです。どちらの方向に倒れるにしても、次の5点は事前に数字で確認しておく価値があります。

  1. 志望する診療科・勤務形態で、専門医資格が採用条件になっているか — 求人票だけでなく、エージェントに実際の選考通過率を確認する
  2. 現在の研修が研修カリキュラム制か研修プログラム制か、中断・再開の条件はどうなっているか — 学会・専門医機構の最新規定を直接確認する
  3. 転職市場で自分の経験年数・症例数がどう評価されるか — 専門医がなくても実地経験が重視される求人がどれだけあるかをエージェントに聞く
  4. 給与レンジで専門医の有無がどの程度反映される施設か — 同一施設内の給与テーブルに資格加算があるかを面談で確認する
  5. 5年後・10年後に専門医取得を再検討する可能性があるか — 完全に選択肢を閉じず、再挑戦のハードルだけは把握しておく

専門医は一度取得を諦めても、制度上は再挑戦の道が残っていることが多い資格です。「今すぐ結論を出す」必要はありません。目の前のキャリアの選択肢を優先しつつ、取得の可能性を完全には閉じない進め方を検討する余地があります。判断に迷う場合は、自分だけで抱え込まないことが大切です。現在の指導医・所属学会の窓口、そして複数の転職エージェントに、それぞれ違う角度から現状を相談してみるのが実務的です。指導医は研修上の選択肢を、エージェントは市場での評価を、それぞれ違う立場から教えてくれます。

図5: 専門医あり・なしで差が出やすい項目の比較

図6: 後悔しないための5つの確認事項

よくある疑問に一次データで答える

専門医を取らないと管理職になれないのか。 統計上、管理職登用の可否と専門医資格を直接結びつけるデータは確認できません。医師転職研究所の調査でも「他の医師からの評判や信頼を得にくい」と感じる医師は16.1%にとどまり、多数派ではありません。ただし施設によっては診療科長・部長職の要件に専門医資格を明記している場合があるため、昇進を見据える施設では就業規則・人事評価基準を個別に確認したほうが確実です。

専門医の更新を止めるとどうなるのか。 更新を止めた場合、広告可能な専門医資格としては失効し、統計上は「資格なし」に区分されます。学会によって再取得の条件は異なり、更新に必要な研修単位を再度満たせば再申請できる領域が多い一方、休止期間が長いと初期段階からのやり直しが必要になる学会もあります。更新を止める前に、所属学会の会則で失効後の再取得条件を確認しておくことをおすすめします。

総合診療専門医は「専門医を取らない」選択の代替になるか。 総合診療専門医は取得者数1,046人(0.3%)とまだ少数派です。特定臓器・特定疾患に限定されない診療領域を扱います。そのため、非常勤・在宅医療・へき地医療など、専門医の有無よりも総合力が評価される勤務先との相性がよいとされています。ただし研修施設・研修プログラムの数は、他の基本領域に比べてまだ限られています。そのため、居住地によっては選択肢が狭くなる点に注意が必要です。

専門医資格を持つ医師が「維持」をやめるケースはどれくらいあるか。 医師転職研究所の調査対象2,090人には、取得後に更新を止めた医師も含まれています。理由の内訳(機会・タイミング、必要性、労力・コスト)は取得しなかった医師とほぼ同じ傾向であり、「取らない」と「維持しない」は連続した選択として捉えられます。一度取得した資格でも、更新のたびに労力とメリットを見比べて判断している医師が一定数いるということです。

まとめ: 数字を見ながら、自分の診療科・キャリアパスで判断する

専門医を持たない医師は全体の4割に迫り、増加傾向にあります。過半数は「特にデメリットを感じない」と回答している一方、転職の選択肢や給与面での不利を感じる医師も一定数存在します。その差は、診療科や勤務形態によって大きく変わります。「専門医がないと詰む」という単純化も、「専門医などなくても困らない」という単純化も、どちらも実態を正確に反映していません。自分が目指す診療科・勤務形態でどちらの傾向が強いかを確認したうえで、判断することが後悔を減らす近道です。

数字で見ると、専門医の有無は「あるかないか」の二択で語られがちですが、実際の影響度は診療科・勤務形態・地域という3つの軸の組み合わせで決まります。この記事で紹介したチェックリストと関連記事を手がかりに、自分の状況に当てはめて確認してみてください。