当直やオンコールを外れたいとき、多くの医局では「相談」という形を取らされます。しかし院内の空気を読む前に確認すべきは、それが法律上の請求権かどうかです。育児・介護休業法には、事業主が拒否できない請求権と、事業主に導入義務がある措置の2系統があり、当直・時間外・深夜業を外れる権利はこの請求権の側に属します。制度を知らないまま「今回は難しいと言われた」で引き下がると、次に同じ請求をする後輩にとっても前例が悪い方向に固定されます。この記事では、産前産後休業と育児休業の違い、当直・オンコールを外れる3つの請求権、子の看護等休暇を扱います。あわせて、2025年4月に創設された育児時短就業給付と、専攻医としての研修中断・復帰の扱いも、条文と一次資料に沿って整理します。医療行為や診療科ごとの事情には立ち入らず、雇用契約と制度の話に絞ります。

当直・オンコールを外れる根拠は3つの条文に分かれている

結論から述べます。子どもが小学校に上がる前まで、医師は次の3つを個別に請求できます。所定外労働の制限(育児・介護休業法16条の8)、時間外労働の制限(同法17条)、深夜業の制限(同法19条)です。いずれも事業主に請求すれば、事業の正常な運営を妨げる場合を除いて拒否できません。当直やオンコールは「所定労働時間を超える労働」または「深夜(午後10時から午前5時)の労働」に当たるため、この3条文のいずれかで止められます。日勤後の居残りやカンファレンスの延長は16条の8、36協定に基づく時間外労働の上限超過は17条、当直・夜勤帯のシフトは19条が対応します。3つは請求できる期間や対象者の範囲が異なるため、自分がどの労働を止めたいかによって使う条文を使い分ける必要があります(図3)。

請求の手続きは共通しています。開始予定日の1か月前までに、開始日と終了日を明示した書面で事業主に提出します。所定外労働の制限と深夜業の制限は、雇用期間が1年未満の労働者を労使協定で除外できますが、協定が結ばれていなければ雇用1年未満でも請求できます。時間外労働の制限は労使協定の有無にかかわらず、雇用1年未満の者は法律上直接除外されるという違いがあります(育介法16条の8第1項、17条第1項、19条第1項)。

図1: 育児と勤務の調整は「請求」と「措置」の2系統に分かれる

産前産後休業と育児休業は別の制度、根拠法も違う

産前産後休業と育児休業は、しばしば一続きのものとして語られますが、根拠法も権利の性質も異なります。産前産後休業は労働基準法65条が定める休業です。産前6週間(多胎妊娠は14週間)は本人の請求があれば就業させてはならず、産後8週間は本人の希望の有無にかかわらず就業させてはならないという、事業主への禁止規定になっています。産後6週間を経過し、本人が請求し、医師が支障ないと認めた業務に限り就業が認められます。

育児休業は育児・介護休業法5条が根拠で、原則として子が1歳に達するまで、労働者からの申出によって成立します。保育所に入所できないなどの事情があれば1歳6か月、さらに2歳まで延長できます。産前産後休業が「休ませる義務」であるのに対し、育児休業は「申し出れば取得できる権利」という違いがあり、勤務先の就業規則に記載がなくても法律上の権利として行使できます。この2つの制度がどの時期をカバーするかは、子の年齢を横軸に取ると把握しやすくなります(図2)。

出産手当金(健康保険法102条、出産前42日・出産後56日)は産前産後休業中の所得保障で、育児休業給付金は育児休業中の所得保障です。休業の種類と給付の種類がそれぞれ対応しているため、産前産後休業中に育児休業給付金を申請するといった取り違えが起きやすい部分です。

育児休業を1歳6か月、さらに2歳まで延長できるのは、無条件ではありません。育介法5条3項・4項は、保育所等への入所を申し込んでいるが入所できない場合など、厚生労働省令で定める特別の事情があることを延長の要件としています。入所保留通知書のような、市区町村が発行する不承諾を証明する書類の提出を求められるのが通常です。「1歳になったら自動的に2歳まで延びる」制度ではなく、その都度、事業主への申出と要件確認が必要になります。

図2: 制度ごとに「いつまで使えるか」が違う

産後パパ育休は4週間を2回に分けて取れる

配偶者側の制度も、給付額に直結するため知っておく価値があります。出生時育児休業、いわゆる産後パパ育休(育介法9条の2)は、子の出生後8週間以内に、4週間(28日)を上限として休業できる制度です。育児休業とは別枠の権利で、2回まで分割して取得できます。出産直後の数日と、里帰りから戻るタイミングの数日というように分けて使うことができます。

出生後休業支援給付金は、原則として夫婦がともに14日以上の育児休業を取得することが要件になっています。配偶者がこの産後パパ育休を分割して14日以上取得すれば、給付率の上乗せ要件を満たせます。逆に配偶者が制度を使わなければ、世帯として給付率67%+13%の80%相当を得る機会を失います。配偶者も医師である場合や、勤務先の当直体制に組み込まれている場合は、配偶者側の勤務先にも同じ請求権があることを伝え、双方の職場で並行して手続きを進める必要があります。育休や当直免除を自分だけの請求として考えず、配偶者の育休取得と合わせて設計したほうが、世帯全体の手取りへの影響は大きくなります。

事業主に義務がある「措置」も並行して使える

ここまでの請求権とは別に、育介法には事業主が制度として用意しておく義務がある「措置」があります。3歳未満の子を養育する労働者に対しては、原則1日6時間への所定労働時間の短縮措置を講じる義務があります(育介法23条1項)。3歳から小学校就学前の子については、始業時刻の変更、在宅勤務等、所定労働時間の短縮、養育のための休暇制度、その他の措置のうち2つ以上を用意する義務があります(育介法23条の3第1項)。当直免除の請求と、この時短勤務や在宅勤務の措置は独立した権利なので、組み合わせて使うことができます。

時短勤務については、業務の性質や実施体制に照らして措置を講ずることが困難と認められる業務に従事する労働者は、労使協定によって対象から外すことができます(育介法23条1項3号)。交代制勤務や手術・処置の担当がこれに当たると説明されることがあります。ただしこの場合でも事業主は労働者を放置してよいわけではなく、在宅勤務等の措置か、始業時刻を変更する等の措置のいずれかを講じる義務が別途あります(同条2項)。「時短は業務上できない」と言われた場合、それだけで終わらせず、代替として在宅勤務や始業時刻変更が用意されているかを確認する余地があります。

2025年4月の改正では、事業主に対して新たな義務も加わりました。3歳に満たない子を養育する労働者に、妊娠等の申出時と子が3歳になる前の時期に、利用できる措置の内容を知らせ、どれを選ぶか意向を確認するための面談等を行う義務です(育介法23条の3第5項)。この意向聴取は事業主から労働者に行うべきものであり、労働者側から申し出るまで放置してよい手続きではありません。面談の機会が案内されていない場合、それ自体が法律上の義務違反に当たります。

請求を拒否されたとき、何を確認するか

所定外労働の制限を請求しても、勤務先から難色を示されるケースは実際にあります。その場合に確認すべき順番は決まっています。まず、子が小学校就学の始期に達していないかを確認します。2025年4月の改正で対象は「3歳未満」から「小学校就学前」まで拡大されました。次に、自分が労働基準法41条2号の管理監督者に当たるかどうかです。これは肩書ではなく、経営に関する権限と待遇の実態で判断されるため、名称だけの管理職であれば対象から外れません。

続いて、労使協定で除外される労働者に当たっていないかを確認します。除外できるのは雇用1年未満の者と、週の所定労働日数が2日以下の者に限られており、協定そのものが結ばれていなければ雇用1年未満でも請求できます。最後に「事業の正常な運営を妨げる」という拒否理由が、作業の内容、業務の繁閑、代替要員配置の可否などを客観的に考慮した上で言われているかどうかです。単に「忙しいから」という理由だけでは拒否の正当な根拠になりません。事業主には、労働者が請求どおり免除を受けられるよう相当の配慮をする義務があります(育介法16条の8、厚生労働省「育児・介護休業法 令和6年改正内容の解説」)。4つの確認をすべて越えた場合、事業主は所定労働時間を超えて働かせることが法律上できません(図4)。

請求は書面で行うことが要件です。事業主が定める様式があればそれを使いますが、なくても、開始予定日と終了予定日を明示し、根拠条文を書いた書面であれば足ります。「当直を減らしてもらえますか」という相談ではなく、「育介法16条の8に基づき、令和〇年〇月〇日から〇月〇日まで所定外労働の制限を請求します」という形にします。こうすると事業主側も就業規則のどの規定に対応させればよいかを確認しやすくなり、返答までの時間が短くなります。医局長や上司との会話の前に、この書面を人事担当部署に提出しておくことが、口頭での調整より確実です。

複数の制限を同時に使いたい場合は、条文ごとに別の書面を用意します。所定外労働の制限と深夜業の制限は、対象になる期間の上限が異なり(前者は1か月以上1年以内、後者は1か月以上6か月以内)、同じ様式で一括請求すると片方の期間だけ処理される事態が起こりえます。当直(深夜)とカンファレンス後の残業(所定外)を両方止めたいときは、それぞれの条文名と期間を分けて明記したほうが、事業主側の事務処理も確実になります。

子の看護等休暇は年5日、2025年4月から対象が小3修了まで広がった

子の看護等休暇(育介法16条の2)は、子の看護や予防接種の付き添い、学校行事への参加のために取得できる休暇です。2025年4月の改正前は小学校就学前の子が対象でしたが、現在は9歳に達する日以後の最初の3月31日まで、つまり小学校3年生を修了するまでの子に対象が広がりました。取得できる日数は年5労働日、子が2人以上いれば年10労働日です。1日単位だけでなく、所定労働時間が短い労働者を除き、1時間単位などの一日未満の単位でも取得できます。時間単位での取得は、半休を取って通院や役所の手続きに充てるといった使い方に向いています。

この休暇は、育児休業や所定外労働の制限とは独立した権利です。育児休業から復帰した直後で当直免除の請求をしていない時期でも、子の看護等休暇だけを単独で使うことができます。

任期付き・非常勤の医師でも使えるか

医局人事では、大学院生の医員、任期付きのフェロー、非常勤の医師など、期間を定めて雇用される立場が珍しくありません。育児休業(育介法5条)と産後パパ育休(同法9条の2)は、いずれも期間を定めて雇用される者を対象に含めていますが、ただし書きで制限があります。育児休業は、子が1歳6か月に達する日までに労働契約の満了が明らかでない者に限られ、産後パパ育休は子の出生後8週間を経過する日の翌日から6か月を経過する日までに満了が明らかでない者に限られます。契約更新が慣行として続いている場合は「満了が明らかでない」に当たると解されますが、契約書に更新条項がなく単年度で終了する契約になっている場合は、事業主との事前確認が必要です。

一方、所定外労働の制限(16条の8)、時間外労働の制限(17条)、深夜業の制限(19条)、子の看護等休暇(16条の2)には、こうした有期雇用者向けのただし書きはありません。除外できるのは雇用期間が1年未満の者(16条の8・19条は労使協定がある場合に限る)だけで、雇用形態そのものを理由に対象から外すことはできません。任期付きだから当直免除は請求できない、という運用は法律上の根拠を欠きます。非常勤やスポット勤務のように雇用契約自体が短い場合は、そもそも「雇用される労働者」としての要件(週の所定労働時間・所定労働日数など)を満たしているかを、契約書と就業規則の双方で確認しておく必要があります。

育児時短就業給付は2025年4月創設、給付率は賃金の10%

時短勤務を選んだ場合の収入減を補う制度として、2025年4月に育児時短就業給付が新設されました。対象は2歳未満の子を養育するために時短勤務をする雇用保険の被保険者で、時短勤務によって賃金が下がった月について、時短勤務中に支払われた賃金額の10%が給付されます。ただし、時短中の賃金と給付額の合計が時短前の賃金を超えないよう調整されます。時短中の賃金が支給限度額(月額484,121円、2026年8月1日時点)以上になる月は支給されません(厚生労働省「育児時短就業給付の内容と支給申請手続」)。

育児休業給付金は、休業開始から180日目までは休業開始時賃金日額の67%、181日目以降は50%です。2025年4月には、出生後休業支援給付金も新設されました。子の出生直後の一定期間に、原則として両親がともに14日以上の育児休業を取得するなどの要件を満たすと、育児休業給付金に加えて休業開始時賃金日額の13%が上乗せされます。育児休業給付と合わせた給付率は、実質80%相当になります。給付率は高い一方で、休業開始時賃金日額そのものに16,540円という上限があるため、賃金水準が高い医師ほど「67%」という数字どおりの手取りにはならない点は把握しておく必要があります(図5)。

図5の上限額は、この16,540円という日額上限から機械的に導かれています。67%なら16,540円×0.67で日額約11,082円、30日分で332,454円です。181日目以降の50%なら日額8,270円、30日分で248,100円です。出生時育児休業給付金は67%を28日分適用するため310,290円、出生後休業支援給付金は13%を28日分で60,205円になります。つまり、休業開始時の賃金(当直手当や時間外手当を含む総支給額から算定)が月額約49万6千円を超える医師は、それ以上いくら稼いでいても給付額は頭打ちになります。大学病院やアルバイト収入を含めた総収入が高い医師ほど、育児休業給付だけで生活設計をするのは現実的ではありません。時短勤務や当直免除で収入を維持しながら休業日数を抑える組み合わせのほうが、手取りへの影響を小さくできる場合があります。

図3: 残業・時間外・深夜は別々の条文で止める

図4: 残業免除を断られたとき、どこを確認するか

図5: 給付率は高いが、金額には上限がある

不利益取扱いの禁止と、301人超の事業主への公表義務

育児休業の申出や取得を理由に、解雇や降格、不利益な配置転換をすることは育介法10条で禁止されています。当直免除や時短勤務の請求についても、これを理由とした不利益取扱いは同法の趣旨に反します。人事評価やオンコール免除後の配点で不利益な扱いを受けたと感じた場合、この10条の規定が交渉材料になります。

もう一つ実務上役立つのが、育児休業取得状況の公表義務(育介法22条の2)です。常時雇用する労働者が301人を超える事業主は、毎年少なくとも1回、育児休業の取得状況を公表しなければなりません。転職や異動を検討する際、この公表データは勤務先が育児と勤務の両立にどれだけ実効性のある運用をしているかを見る指標になります。制度が整っているかどうかは就業規則だけでなく、実際の取得率で判断したほうが確実です。

事業所内での話し合いが進まない場合の手続きも定められています。事業主はまず、苦情処理機関を通じて自主的な解決を図るよう努める義務があります(育介法52条の2)。それでも解決しない場合、労働者は都道府県労働局長に対して援助を求めることができ、労働局長は紛争当事者に必要な助言・指導・勧告を行うことができます(育介法52条の4)。医局内の人間関係を考えると外部機関への相談は最後の手段になりがちですが、書面での請求と院内での交渉が行き詰まった段階で、この制度が存在すること自体を伝えるだけでも、話し合いの進み方が変わることがあります。

専攻医の研修中断と復帰、6か月がひとつの区切りになる

専門医制度の下で研修中の専攻医が妊娠・出産・育児のために研修を続けられない場合、日本専門医機構の枠組みでは、申請により研修を中断することが認められています。中断期間が6か月以内であれば、症例数などの要件を満たすことを条件に、研修期間そのものを延長しなくてよい扱いになります。6か月を超えて中断した場合でも、中断前に積んだ研修実績は失われず、復帰後に引き継がれます。

復帰の方法にはもう一つ選択肢があります。出産や育児で休業・離職した後に復帰する専攻医は、プログラム制からカリキュラム制への移行を選べます。カリキュラム制はプログラム制と同等の症例経験を条件に、研修施設の選択や研修期間の設定を柔軟にできる制度で、離職期間があっても復帰しやすいよう設計されています。ただし、いったんプログラムを辞退した場合は制度移行ではなく再応募が必要になるため、中断と辞退は明確に区別して手続きする必要があります(日本専門医機構「専攻医の方 よくある質問」)。

初期臨床研修の修了が妊娠・出産で遅れた場合の扱いも変わっています。2022年度以降に専門研修を開始する専攻医は、当初の予定日ではなく、実際に研修を開始した日が研修開始日として扱われます。初期研修の修了が延びたことを理由に専門研修の開始が不利になる仕組みにはなっていません。研修先の基本領域学会によって細部の運用が異なることもあります。中断を検討する段階で専攻医研修センターや所属プログラムの担当者に、自分の症例数と中断可能な期間を具体的に確認しておくと、復帰後の計画が立てやすくなります。

男女の労働時間差は30代で最も開く、制度を組み合わせる時期の目安

厚生労働省の医師の勤務実態調査によると、病院の常勤勤務医のうち週60時間以上働く割合は、20代では男女でほぼ差がありません(女性44.2%、男性47.3%)。ところが30代になると、女性26.5%に対して男性52.2%と、男性の割合が女性の約2倍になります。40代でも女性21.5%、男性43.9%と差は続き、50代以降になって徐々に縮まります(図6)。

この差が生まれる30代は、多くの医師にとって専攻医から専門医取得、あるいは出産・育児の時期と重なります。裏を返せば、所定外労働の制限や深夜業の制限、子の看護等休暇といった請求権が最も意味を持つのもこの時期です。育児休業からの復帰直後に当直免除だけを請求する、時短勤務と子の看護等休暇を組み合わせる、専門医研修はカリキュラム制に移行して期間を分散させるなど、使える制度は一つではありません。複数の制度を同時並行で使うことで、30代の労働時間の落差を小さくできます。単発の権利として捉えるより、子の年齢に応じて使う制度を順に切り替えていく前提で早めに計画したほうが、勤務先との交渉もしやすくなります。

同じ調査では、50代で女性24.2%・男性36.4%、60代で女性15.1%・男性20.4%と差が縮み、70代以上では女性0.0%・男性14.1%になっています。子育てが一段落する時期に差が縮まっていく傾向は、当直免除や時短勤務が「一度使ったら終わり」の制度ではないことを裏づけています。子の年齢に応じて使う制度を入れ替えながら、30代・40代を乗り切るための一時的な調整と捉えたほうが実情に近いはずです。

図6: 週60時間以上働く医師の割合は、30代で男女差が開く

なお、育児と両立するための働き方を見直す過程で、今の勤務先そのものが合っていないと感じる場合もあります。制度が整っていても運用されていない職場もあれば、逆に個々の交渉より異動や転職のほうが早く解決することもあります。年齢によって転職市場での選ばれ方が変わる点は、別記事の医師の転職タイミングは年齢で意味が変わるで整理しています。あわせて確認してください。

まとめ 条文を先に確認してから交渉する

当直・オンコールを外れることは、遠慮して頼むことではなく、育児・介護休業法16条の8、17条、19条に基づく請求権です。産前産後休業と育児休業は別の制度であり、子の看護等休暇、育児時短就業給付、専攻医の研修中断・復帰の扱いも、それぞれ独立した根拠を持っています。事業主に義務がある時短勤務や柔軟な働き方の措置、配偶者の産後パパ育休、話し合いが行き詰まったときの都道府県労働局への相談も、組み合わせて使える手段として押さえておく価値があります。交渉の場に立つ前に、自分が使いたい制度がどの条文に基づくものかを確認しておくことが、話を通りやすくする一番の近道です。